RF設計の技術動向について
日々、お客様から依頼されるPCB設計業務の中で、RF回路設計の割合が増えています。
背景としましては通信機器の多様化、モバイル製品の需要拡大等があげられ、情報伝達量の増大もあり製品開発としてその性能を求められるとも言えます。
RF回路設計においては機構、基板製造工法、部品選定、熱対策、ノイズ対策と多岐に渡り、調整しながら設計をすすめていく為に日々、新しい情報を入手し、次への設計へと役立て,傾向を把握してスム-ズに設計が行える様にしております。
RF回路設計を行う上では様々な要素を必要としておりますが基板設計から見た大きなポイントとしましては部品実装面積と層構成(インピ-ダンスコントロ−ル)が大きなウエイトをしめており、それ以外にも考慮しなければならない要素はあります。
新たに配慮すべき項目・傾向が増えてきました。
薄板化
構成部品の発熱量増大
層構成両面化
専用ボ−ド化
低誘電率材料
●タ-ゲットを2層基板とした場合、通常1.6tの基板の場合はコプレナ−配線によるインピ-ダンスコントロ−ルの調整が主でしたが薄板化により層間が狭くなりますのでストリップライン配線による構成が可能となり、RF配線の自由度が高くなります。
(後日、詳細を記載予定)
●発熱量の増大についてはギガ帯を中心とする回路構成が増え、多くの情報量と高速処理が求められ部品自体の発熱量が増えています。その対応策の一つとして、部品下のサ-マルパッド等がありますが、さらに基板側で熱伝導材埋め込み加工・キャビティ構造の放熱も要望されております。(後日、詳細を記載予定)
●層構成の両面化については面実装ジャンパ−とセミリジットケ-ブルを駆使して両面化することにより、「コストダウン」を図る傾向があります。(シンプルなRF回路が多い。)
●専用ボ-ド化することは他の回路からのノイズ防止対策、配線や層数を抑えることにより、PCBのコストダウンにつなげる傾向にあります。
●低誘電率材も高速・大容量伝送製品に適しているため使用率も上がっております。基板設計上は誘電率が変わりますので配線幅に影響があります。
いずれも基板製造メ−カ−・材料メ−カ−による調整により、以前の様に限定された構成でしか対応できないという事は少なくなってきました。インピ-ダンスコントロ-ルの調整も容易になり、より柔軟な基板構成での製造が可能になったということができます。
様々な環境に対応すべく、技術革新が進められておりますが弊社においてもお客様のご要望に応える様、「CR8000 Design Force」の導入を致しました。
次世代CADの環境づくりをすべく次へのステップを見据えて、今以上の良いサ-ビスを提供して参ります。
|
|
|