高周波基板の設計・開発・製作におけるEMCによるトラブルを最小限に抑え、設計通りの高周波特性を実現する回路技術者様のための総合技術サイト

	信号の速度について
	信号の損失について
	高周波回路としての精度の重要性

	FR-4
	テフロン基板
	セラミック基板

	ノイズの発生を抑えるためのプリント基板設計のポイント
	高周波特性向上のためのプリント設計のポイント
	品質向上のためのプリント基板設計のポイント

フィルタを通す電源ラインは1方向に流れるように設計する

フェライトビーズ及びEMIフィルターは高周波回路におけるノイズ除去に大きな効果を発揮しますが、ノイズを除去した後のラインが再度ノイズを拾っていないかをケアする必要があります。上記の例ではフィルタを通った後の電源ラインが他の層で戻っている為、ノイズを取ったきれいな電源にノイズを取る前の汚い電源のノイズが乗り、ノイズ除去の意味をなしていません。

フェライトビーズ及びEMIフィルターによってノイズが除去された電源ラインはノイズが除去される前の電源ラインの近くに配置するとノイズを再度拾い、フィルタの意味が無くなってしまいます。これを回避するには、フィルタ入出力の方向を1方向で流れるように配線することによって、フィルタ通過後の電源はノイズの影響を受けず、安定したきれいな電源を供給できます。

EMC対策部品を通った後のラインはきれいな波形の為、他のノイズの影響を受けやすくなります。上記のように他の信号や電源などが重ならないようにケアを行なうことが必要です。

設計のポイントを動画で解説

	リファレンスプレーン（GNDベタ）を切らない
	信号線ビアを配置し、リターン経路を確保する
	高速信号と隣接する層は必ずGNDベタ層に隣接させる
	ビルドアップ基板は必ず各層にGNDビアを設ける
	高速信号ラインに対する効果的なGNDガードについて
	基板外周はGNDで囲みノイズを押さえ込む
	RF線周辺のGNDベタの不要な突起は削除する
	RF線と別層で交差するラインは部品の直下を通す
	RF線と別層で交差させる際には直交させる
	インピーダンスコントロール調整のため部品パッド下をくり抜く
	フィルタ、アンプの入出力間等は回路間を分離する
	デカップリングコンデンサの配線について
	電源ラインは1方向に流れるよう設計する
	シールドブロック実装部には極力VIAを配置する